大山の皮膚科まで歩いて行ったら
なんと本日は休診日ということだった
とんだ無駄足だったんだけど
せっかく出かけてきたのだから、と
喫茶店に入ってコーヒーを飲むことにした。
店内は空いていて、ジャズのBGMが心地よい
こんな時間、ひとりぼっちっていいわねー
なんて、静かだった時間もつかの間、
おばちゃんの二人組がやってきて急に騒がしくなった。
「 あたしヒアルロン酸を打ったのよ 」
「 あらまあ、顔に?」
「 違うわよ、ひざに。 楽になったわ 」
「 あらまあ、よかったじゃない 」
二人組はちょっと早いランチにありついてる
ピラフとか、ホットサンドなんかを食べて。
私は雑誌に目を落としつつ、隣の会話が気になる
しばらくして、うるさいから帰ろう、と決心する
500円のキリマンジャロ
味なんかわからない。気分で決めてしまった。
ごちそうさま、といって店を出る。
今日は午後になってからのほうが寒い
家に帰ったら何をしようかふと考える
とりあえず部屋のストーブにあたりたい
美容室にも行きたいけどそれは明日でもいいだろう
スーパーへ寄って野菜や肉を買う
今日はシチュー。 簡単で済むから。
帰って早々、ソファに横になる
寝ないように紅茶で目を覚ますんだけれど
部屋が暖まってくるとやっぱり眠くなる
TVでは、34歳婚活詐欺女のニュースをやっている
このひと、私の通う精神科クリニックにも来ていたらしい
男どもを殺すために使う、睡眠薬をもらいに。
この他にも、鳥取で似たような事件もあるじゃない?
世の中、TVドラマより派手なことが起こってる
ときどき、突っ走る人がいるんだな、としか思わないけど
一回変なニュースみると感覚が麻痺して
頭が深刻に作用しなくなってしまうのかもね。
TVを消して、ちょっと小説を読む
早く夜にならないかな、と思う
昼間って、私みたいな人間には全然意味がない
バナナケーキを食べたい衝動をおさえ、毛布にくるまる
世の女どもは図太すぎる
そして、男どもは殺されすぎている
誰にともなく、さようなら、とつぶやく
自分の睡眠薬はとても軽いもの
寝ているときに川にでも沈められないかぎり
私は死なないだろう
しかし、殺人事件、簡単すぎやしないか
私なんか自分自身が死にっぱぐれだから
死ぬ方法にちょっと興味があるけどね
苦しいのは死ぬのより嫌だ
と思っていると案外死なない
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